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湊かなえの「境遇」を読みました

湊かなえの「境遇」を読了しました。

生まれてすぐ捨てられた年の同じ女の子たちの話。

主人公の一人陽子は政治家の夫を持つ絵本作家。 もう一人の主人公は独身仕事一本の新聞記者の晴海。 陽子には子どもがいて、その子が誘拐されたというのがきっかけです。

陽子は家庭に引き取られ、晴海は施設育ちです。 晴海はちょっとかわいそうというか、運がついてないです。

親友って何を持って親友っていうの?という厨二病めいたことを考えさせられる内容。 同じ境遇だったから?とか。 それでも友達だったと思うとか。 最後に「本当の親友になれたんだ」とオチがちゃんとつくのはすっきりします。

誘拐の犯人はすぐに予想できてしまうのですが、最後のどんでん返しとオチでほーっとなりました。

ただ、湊さんらしさが私には薄く感じました。 淡々と話が進んで、わーこれはこうかな?あってた!オチでほーー。 うわぁ!そうきたか!というのがありませんでした。

ぜひ。

境遇 (双葉文庫)

境遇 (双葉文庫)

百田尚樹の「フォルトゥナの瞳」を読みました

百田尚樹の「フォルトゥナの瞳」を読了しました。

ハードカバーで買おうか迷った「フォルトゥナの瞳」が文庫化されました(個人的に百田尚樹がすきなだけです)。

火事に遭い天涯孤独となってしまった主人公。 自動車の塗装の仕事をして細々と生活していました。

ある日、主人公は他人が透けて見えることで相手の寿命が見える瞳を持ち、体がどのくらい透けているかで、他人の寿命が後どれくらいかが分かってしまうようになります。

主人公は自分の親しい人が透明になっていく=死ぬのが嫌で、何度も命を救いますが、運命を変えてしまうことに等しい、その対価に自分の内臓など体が蝕まれていくことでした。

そんなときに、主人公に恋人が出来ました。 恋人の女性は主人公が一度運命を変えたひとです。

恋人も不思議な目の持ち主で、主人公と最強カップルになったと思いきや、主人公はまさか彼女が同じ瞳を持っているとは思っていませんでした。

ある日、主人公が駅前を歩いていると透けている人がたくさんいることに気付きます。 大事故で人が死ぬ、電車の事故である、電車の邪魔をして、たくさんの人々の運命を変えようとします。 その方法は、自分の体を線路に巻きつけることでした。

結局、主人公は死に、彼女は目のことを話せず…という結末。

百田尚樹らしい?と言われたら、百田尚樹らしさも確かにあるのですが、どこか主人公に感情移入するのが難しい作品で、客観的に主人公を見ても「純粋」であることしか見えてきませんでした。

百田さんの本でも、早く読み終わってしまうので、やや味気なさも感じました。

百田尚樹を初めて読むひとにはあまりお勧めしませんが、読んだことある方には「こういう書き方もあるんだ」という参考に読むのがいいとおもいます。

ぜひ。

フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)

フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)

佐藤青南の「ある少女にまつわる殺人の告白」を読みました

佐藤青南の「ある少女にまつわる殺人の告白」を読了しました。

この本は完全に表紙買いで、佐藤青南さんを知ったのも本書でした。

表紙買いで買ってみたものの、話がとっても重いです。 頭のおかしい家族が出てきます。 虐待なんて当たり前です。 そこに男の子がヒーローのように現れ、監禁されてるような家から手紙のやりとりなどが始まり、児童相談所につながっていきます。

母親との面談などもありますが、どうにも胡散臭いところがあったり、蔑ろにされた子どもの末路という感じです。

希望を持って、新しい生活が待っていると思えば、また絶望の繰り返し。

家族間で起こる、少女の悲惨な末路に興味のある方にはオススメ。私は悪趣味ながらこの手の本もためになるなぁと読んでしまいます。

ぜひ。

ある少女にまつわる殺人の告白 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

ある少女にまつわる殺人の告白 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)