湊かなえの「境遇」を読みました

湊かなえの「境遇」を読了しました。

生まれてすぐ捨てられた年の同じ女の子たちの話。

主人公の一人陽子は政治家の夫を持つ絵本作家。 もう一人の主人公は独身仕事一本の新聞記者の晴海。 陽子には子どもがいて、その子が誘拐されたというのがきっかけです。

陽子は家庭に引き取られ、晴海は施設育ちです。 晴海はちょっとかわいそうというか、運がついてないです。

親友って何を持って親友っていうの?という厨二病めいたことを考えさせられる内容。 同じ境遇だったから?とか。 それでも友達だったと思うとか。 最後に「本当の親友になれたんだ」とオチがちゃんとつくのはすっきりします。

誘拐の犯人はすぐに予想できてしまうのですが、最後のどんでん返しとオチでほーっとなりました。

ただ、湊さんらしさが私には薄く感じました。 淡々と話が進んで、わーこれはこうかな?あってた!オチでほーー。 うわぁ!そうきたか!というのがありませんでした。

ぜひ。

境遇 (双葉文庫)

境遇 (双葉文庫)